2025年もドライバー不足が懸念の軽貨物業界

- 2025.04.28配送コラム
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2025年もドライバー不足が懸念の軽貨物業界
昨今、運送業界や物流業界では人材不足が加速しています。
ネット通販の普及により小型の荷物が増えましたが、それを運ぶ人手が足りないため、人材確保が喫緊の課題となっています。では、軽貨物業界におけるドライバー不足について詳しく見ていきましょう。
・20万人以上の人材が足りていない
・なぜドライバーが足りないのか
・ドライバー不足解消のための取り組み20万人以上の人材が足りていない
鉄道軽貨物業界によると、トラックドライバーの不足数は
・2017年:10.3万人
・2025年:20.8万人
・2028年:27.8万人(見込み)
とされています。有効求人倍率を見ると、トラックドライバーは2.75です(2019年度)。前職業の平均が1.35なので、2倍以上の人手不足に悩んでいることがわかります。
このまま人手不足が加速すれば、業務がまわらなくなり倒産する会社が出るかもしれません。
なぜドライバーが足りないのか
トラックドライバーの人手不足は年々加速しています。
需要があるにも関わらず、なぜ人手が集まらないのでしょうか?
代表的な原因を3つ見ていきましょう。仕事量に対応できないため
ネット通販の普及により、軽貨物業界が扱う荷物の数は年々増えています。
一般家庭に届ける機会も多く、再配達の手間などでさらに仕事量が増加しがちです。
そのため、「きつい」というイメージが先行してしまい人手が集まりにくいのです。女性ドライバーが少ない
軽貨物業界において、女性ドライバーの割合は2.3%といわれています(2018年度)。
国土交通省は女性ドライバーを集めるため「トラガール促進プロジェクト」を推進したものの、就業率はやはりそれほど高くありません。今後、拘束時間・シフト・担当エリアの調整などで、「女性も働きやすい」というイメージは次第に広がっていくでしょう。
高齢ドライバーが多い
女性ドライバーが少ない一方、目立つのは高齢ドライバーです。
軽貨物業界における平均年齢は40~54歳とされ、29歳以下は9.3%しかいないといわれています(2018年度)。若年層が少ない理由として、賃金の安さ・労働時間の長さ・重労働のイメージなどが挙げられます。昨今の働き方改革で“働きやすい職場づくり”が推進されたので、今後は若年層をいかに取り込むかが課題といえるでしょう。
ドライバー不足解消のための取り組み
各事業者は、ドライバー不足を解消するべく様々な取り組みをおこなっています。
代表的なものをいくつか見ていきましょう。充実した教育
初心者ドライバーでも教育を通してスキルアップできるよう、サポート体制の強化を図っています。
企業によっては、大型免許の取得サポートなど資格面も充実しています。待遇の見直し
軽貨物ドライバーは「きつい」というイメージを持たれがちです。
そのため、賃金アップ・労働時間の見直し・シフト制など、あらゆる待遇を改善して人材確保に努めています。キャリアプランの提示
ドライバーのモチベーションをキープするのも、企業の大事な役割です。
たとえば、ドライバー→現場責任者→管理者へキャリアアップできるよう体制を整えたり、昇給制度を見直したりなど、キャリアプランを提示することで定着率アップを図ります。荷物の数は年々増えていますが、それを運ぶドライバーの数はいまだに足りていません。
人手不足解消のため企業ごとに様々な取り組みをおこなっているので、今後ポジティブに変わっていくことが期待されます。