軽貨物事業で個人事業主と法人化とどちらが得?

2022.08.22配送コラム

軽貨物事業で個人事業主と法人化とどちらが得?

ドライバー不足で運送業界では、人手不足を解消するためにさまざまな努力をしています。
そんな中で注目を集めているのが軽貨物の個人事業主です。

今回は、軽貨物ドライバーを目指す方に、法人化と個人事業主の違いやどちらが得かを調べたのでご紹介します。

・軽貨物事業への参入で悩むのは個人事業主か法人化か
・軽貨物事業の個人事業主と法人化の違い
・軽貨物事業の個人事業主が直面する信用問題について
・軽貨物事業の法人化にもデメリットがある
・開業で悩んだら専門家に相談する

軽貨物事業への参入で悩むのは個人事業主か法人化か

ネットショップの利用や通販の利用者の急増によって、運送業界では慢性的なドライバー不足をどう補えばいいのかが重要な課題となっています。

この問題を解決するために、多くの企業では軽貨物事業を行うドライバーを探していますが、ここで気になるのが個人事業主として仕事を得るか、それとも法人化して仕事を得た方が得なのかです。

これからも軽貨物ドライバーの需要は高まっていくと予想されるので、今回は軽貨物事業を始めるなら個人事業主と法人化のどちらが良いのかや、この二つの違いについてご紹介していきます。

軽貨物事業の個人事業主と法人化の違い

まずは軽貨物事業の個人事業主と法人化はどこが違うのか、その違いについて簡単に説明します。

開業のしやすさ

開業のしやすさでいえば、法人よりも個人事業主の方が圧倒的にしやすいです。なぜならば個人事業主の方が開業届も法人より簡単で、短期間で認定されるケースが多いからです。

特に軽貨物事業の場合は、開業届さえ受理されれば、大型トラックを使用する運送会社のように特別な許可も必要なく、誰にでも早く仕事を始められます。

一方で法人化の場合は複雑な手続きが必要になり、費用もかかり時間もかかります。時間がかかる理由としては専門知識が必要なためで、ほぼ専門家に依頼するためです。

また、法人化すると保険への加入が義務付けられていたり、従業員や役員が必要だったりもします。そのため費用も時間も人材も必要になるのです。

社会的信用度

社会的信用度は仕事を受ける上で非常に重要な問題です。個人事業主の場合は法人化よりも社会的信用がありません。会社を設立しているだけあって顧客を見つけるのに適しています。

例えば、人手が足らなくて誰かを募集しようとしても、個人事業主だと「本当に給料が出るのか?」といった疑問を抱く方がいても不思議はありません。

一方で、法人化している場合は募集をかけるのも簡単で、募集に応募してくれる人も意外と多いのです。

資金集めのしやすさ

社会的信用度も関係ありますが、例えば車両を増やしたいと考えていたり、人をもっと増やしたいと考えていたりする場合、個人事業主だと費用を捻出するために融資や助成を受けにくいです。

これは金融機関や自治体などで行う融資・補助金・助成金の対象が、企業(法人)を対象にしているものが多いからで、個人事業主は開業しやすいけど手広く商売するのは難しいといえます。

軽貨物事業の個人事業主が直面する信用問題について

軽貨物事業の個人事業主と法人化のどちらが良いのか迷った方も、3つの違いを見れば法人化した方が良いのでは?と感じるかもしれません。確かに個人事業主は補助金や助成金といった融資関係は受けにくいです。

しかし自らが社長でドライバーとして仕事を始めたいのならば、個人事業主で仕事を始めた方が素早く運送業界でスタートを切れるのです。個人事業主であってもお客様の満足度が高ければ仕事はどんどん入ります。

その中で業務の拡大を行うのなら、そのときに初めて法人化すべきかどうかを検討しても遅くはありません。実は法人化するデメリットもあるからです。

軽貨物事業の法人化にもデメリットがある

法人化のデメリットは設立に費用や時間がかかるだけではありません。実は法人化は個人事業主のような会計処理や税務処理では通りません。より複雑で細かな処理が必要になるため、専門の人材や専門家に業務委託する会社も多いです。

ある程度の従業員が必要ですし、万が一仕事がうまくいかないとか軌道に乗らないからといって、簡単に会社を辞めるわけにはいかないのです。

こうした事情からも、今すぐ軽貨物事業へ参入を検討するのであれば、間違いなく個人事業主として登録して、社会的信用を得て必要なら法人化を検討するのがおすすめです。

開業で悩んだら専門家に相談する

個人事業主として開業するか、それともある程度の人数が集まっていて法人化を望むのかを迷ったら、専門家に相談してどうすべきなのかを決定しても遅くはありません。

経営コンサルタントや会計事務所・行政書士・弁護士事務所など、相談できる専門家はたくさんいますので、軽貨物事業で迷ったら専門家に迷わず相談してください。

この記事では、軽貨物事業への参入を法人化するか個人事業主で行うかで迷った方のために、二つの違いやメリットとデメリットまでご紹介しました。

この記事が開業で悩む方のお役に立てれば幸いです。