コロナ禍を経て変化した配送ニーズと今後

コロナ禍を経て変化した配送ニーズと今後
2024.04.08配送コラム

コロナ禍を経て変化した配送ニーズと今後

新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界中でさまざまな混乱が起こりました。100年前と比較して現在は1国に留まらず、世界中で感染が拡大するパンデミックが起こりやすいとされています。

そんな中で、最も混乱したのが配送・輸送です。本記事では、コロナ禍を経て配送ニーズがどのように変化していったのかについてを紹介します。

・コロナが起こした配送業界への影響
・コロナ禍で配送業界に起きた変化
・配送業界の今後はどうすべきか

コロナが起こした配送業界への影響

コロナが世界中で広がった大きな理由は配送・輸送が関係しています。これは現代のような配送・輸送で世界中がつながっているからで、感染した人や物が配送・輸送によって広がってしまったのです。

世界各国は自国に感染者が増えないようにするためや、ウイルスを海外に運んでしまわないためにも配送や輸送をストップしました。また、戦争や紛争によっても配送や輸送は大きな影響を受けてしまったのです。

そのため、製造業では部品が届かず食料品不足などにも陥りました。感染しないために在宅ワークが増えて街へ出る人の数も当然減ります。そんな中増加したのがネットショッピングの利用です。

コロナ禍で配送業界に起きた変化

ここでは、コロナ禍で配送業界にどのような変化が起きたのかを紹介していきます。

海外との取引が減少

巣ごもりやテレワークの増加で個人消費が増加したため、運送業界では寝る暇もないくらい配達の荷物が増えました。その背景には定期購入などのコースで購入するシステムが増えたのもあります。

このように個人消費者への対応を行っていた企業は、業績が悪化するといったことはありませんでした。しかし海外との取引を行っていた企業にとって、コロナ禍では荷物の輸出入ができず業績は悪化していったようです。

アフターコロナの今でもコロナ前ほど復活できていない企業も多いようです。このように取引が増えた運送会社もあれば、取引が減ってしまった運送会社もあります。

業績悪化や高齢化による労働者の激減

コロナ禍で業績が悪化した企業では、会社を存続させるために人員削除を行ったケースも多かったようです。そのため今度は人手不足といった問題が起こりました。また、ドライバーも高齢化して働き手の確保が難しくなったのです。

少ない人数で切り盛りしなくてはならなかったため、労働環境が悪化してしまった企業も少なくなく、やむなく会社を辞めた企業もあったようです。もちろんこれは配送業界だけに限ったことではありません。

業務の効率化が行われた

運送業界・配送業界もこのまま悪化の一途をたどるわけにはいかないので、この機会に業務の見直しを行い『効率化』が実施されました。また、2024年現在は法改定が行われてより効率化が求められるようになっています。

システムを見直してどのようにすればスムーズに物流が流れるのかや、企業としての売り上げを上げることができるのかなどを改善する企業も増えています。

最大の変化は個人消費者の巣ごもり需要の拡大

コロナ禍で一番配送業界を悩ませたのが個人のネットショッピングの急増です。外出できない期間が何度もあったため、個人消費者はネットショップで必要なものを購入するしかありませんでした。

その結果、配送業界は人が足らないのに荷物の量がどんどん増えてしまったのです。ちょうどこの時に起きたのが配達ドライバーの労働環境の悪化でした。

そしてこの個人消費の拡大は今現在でも収まっていません。むしろネットショッピングの方が楽でいいと考える方が増え続けているのかもしれませんね。

配送業界の今後はどうすべきか

個人消費が増えたことで利益が増えた配送業者もいるかもしれませんが、輸出入関連の企業は今現在も試行錯誤しています。今配送業界が抱えている問題を今後どのようにすればいいのかを考えなくてはなりません。

ここでは今後配送業界が行っている改善・改革について紹介します。

個人の軽貨物利用増加で人員不足をカバー

大手配送会社では、大型トラック・中型トラックを中心に配送に使用しています。企業との取引には有利ですが個人宅へ配送する場合には大きすぎるため、小さいトラックも用意しなければなりませんでした。

しかし維持費やドライバーのための人件費などがかかります。そこで利用したのが個人の軽貨物事業者でした。軽貨物事業者に配送の仕事を委託することで人件費と経費の削減を行ったわけです。

これにより人員不足もカバーでき、増え続ける配送ニーズに応える体制を整えたのです。

ITツールの導入やシステムの構築を行う

作業を効率的に行うにはITツールの導入やシステム構築は欠かせません。集荷した荷物を自動で目的地別に仕分けする機械の導入をした企業もあります。こうした改革によって配送ニーズに応えられるようになりました。

結果として人員が少なくても業務をスムーズに行い、無理なく配送ができるようになります。

運送業界にも働き方改革が行われ、これからもさまざまな問題に直面してくでしょう。しかし時代に合ったニーズに応えるべく、業務の改革を行えば問題は解決でき業績も回復できます。

そのためにはIT関連のプロやシステム構築のプロに相談し、企業に合ったシステムの導入をすることが大事です。この記事が業務改善をどうすべきか悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。