超初心者でも簡単にわかる!軽貨物事業とは

2022.03.14配送コラム

超初心者でも簡単にわかる!軽貨物事業とは

個人で事業を始めたいと考えている方の中で、配送業を検討する方が増えています。配送業は一人で仕事を行うため、誰かと一緒に行動する必要もなく人間関係で悩みません。

さらに、仕事の量を自分で加減できるので、必死に働いただけの対価として高収入が得られるのも魅力です。こうした理由から配送業を個人で始めたいと考える方が増えたのです。

しかし、配送業を行うためには手続きや何が必要なのか分からないといった問題が出てきます。そこでこの記事では、軽貨物事業で必要なものや手続きや軽貨物事業とは何かをご紹介します。

・軽貨物事業とは
・軽貨物事業の代表的なもの
・軽貨物事業は他の運送業とは少し違う
・軽貨物事業の届出の簡単な流れ
・軽貨物事業の届出に必要な書類
・慣れるまでは大変だけど動けるようになればやりがいのある仕事

軽貨物事業とは

軽貨物、例えば軽自動車や軽トラックそして自動二輪車を使い、お客様から荷物を運賃をもらって指定された場所へ荷物を運送する仕事です。

軽貨物事業を行うのに何名もの従業員は必要なく、一人でも届出をすれば誰でも事業を始められる手軽さがあります。そのため個人事業主で軽貨物運送事業を始められるのです。

重要なのは運送するために依頼主から運賃をもらえる点です。運賃を受け取るためには運送事業者として届出をする必要があるので、必ず届出をしなければなりません。

軽貨物事業の代表的なもの

軽貨物事業の正式名称は「軽貨物自動車運送事業」です。名称の通りで軽自動車や自動二輪車を使用して、運賃をもらって荷物を運送するのが仕事の内容です。

その代表的なものが「赤帽」です。赤帽は軽トラックの荷台に箱を付けて荷物を保護し、目的地までの荷物の配送を行います。自動二輪車を使ったメール便なども軽貨物運送事業に含まれます。

軽自動車や自動二輪車を使用する配送なため、運ぶ荷物の大きさは小さなものが多いのが特徴です。

軽貨物事業は他の運送業とは少し違う

運送業は3種類あり、いずれも有償で荷物を運送するのは共通しています。大手の運送業者のように、不特定多数の荷主の荷物を取り扱う場合は「一般貨物自動車運送事業」です。

特定の荷主の荷物を有償で運送する事業を「特定貨物自動車運送事業」と呼びます。特定貨物自動車運送事業は単一の荷主を輸送する場合です。

そして軽自動車や軽貨物自動車、自動二輪車を使って有償で荷物の運送をするのが軽貨物事業です。実は他の運送業は手続きや申請が大変で許可までに時間がかかります。

しかし軽貨物運送事業は許可は必要ありません。つまり軽貨物事業は「軽貨物車両を使って運送業をします」と通知すれば誰でも開業できるのです。

軽貨物事業の届出の簡単な流れ

ここでは軽貨物運送事業を開業するまでの届出の流れを紹介します。

①軽貨物車両を用意する

届出を行う前に必要なのが運送に使用する軽貨物車両の確保です。気を付ける点は車検証の用途が「貨物」となっている、バンタイプの軽自動車か軽トラック、バイクなら125cc以下を用意する点です。

車両は新車である必要はなく、すでに持っているのならその車両やバイクをそのまま運送用として登録すればいいだけです。

②営業所・休憩所・車庫を確保する

事業を行うには拠点が必要です。例えば赤帽などのように営業所に所属するのならば、そこの所在地や睡眠・仮眠が取れる場所や休憩スペース、さらに車両を停めておける車庫スペースも必要になります。

個人事業主の場合は拠点は自宅にするケースもあると思うので、自宅が拠点ならば自宅を選択してもいいですが、車庫から拠点や休憩所までの距離が2km以内と決まっているので、この点も気を付けてください。

ちなみに自宅が持ち家じゃなくて賃貸でも問題ありません。

③運送約款・運賃表を作成

運送約款は運送料金の収受や仕事に対する責任などの設定を記載したものです。ここで気を付ける点としては、運送するのが荷物であって旅客ではない点を記さなければならない点です。

運賃表はひな形が用意されています。初めて運送業を始める方は相場がわからないですが、ひな形を用意している運輸支局の中には、相場について記載されているひな形もあります。

ひな形は提出用と控え用で必要なので2枚作製してください。

④運行管理体制・損害賠償能力の有無

運送に使用する車両の管理体制についてを示す必要があります。管理体制は適切であるかどうかや、車両の整備管理能力があるかどうか、自賠責保険への加入や任意保険への加入も必要です。

軽貨物事業の届出に必要な書類

全ての準備が整ったらいよいよ書類を提出します。ここでは必要な書類について説明します。

貨物軽自動車運送事業経営届出書

提出する書類は営業所のある都道府県の運輸支局です。そこで必要書類ももらえます。貨物軽自動車運送事業経営届出書は提出用と控えの2枚作製します。

事業用自動車等連絡書

この書類を提出すると黒ナンバーがもらえます。書類には運送に使用する車両の情報を記載していき、こちらも2枚作製する必要があります。

1部はナンバーをもらうため、もう1部は軽自動車検査協会に提出します。

車検証

車検証はコピーでもかまいません。もちろん事業用の車両の車検証なので、車検を済ませている必要があります。新車の場合は販売店から車体番号が確認できる書面を受け取ってください。

運賃料金表

あらかじめ作成しておいた運賃料金表を提出します。

慣れるまでは大変だけど動けるようになればやりがいのある仕事

初めて個人事業主として軽貨物事業をスタートする方にとっては、想像よりも大変と感じるときもあるかもしれません。しかし登録ができて仕事の流れがわかるまでの間です。

そしてときには割に合わないと感じる仕事もある可能性もあります。しかし一度信用を得られればいい仕事も回ってきます。

ただし注意したいのは業務委託を受ける場合や、燃料・交通費・維持費がかかる点です。メリットとデメリットをよく考えて、より自由により多く稼げる道を探しましょう。

この記事では、軽貨物事業とは何か?事業を始めるために何が必要なのか、そして手続きの流れや必要書類を紹介しました。この記事がこれから独立を検討している方のお役に立てれば幸いです。