軽貨物ドライバーは夏の配送での熱中症に注意すべき

2022.10.19配送コラム

軽貨物ドライバーは夏の配送での熱中症に注意すべき

今年の夏は特に暑く感じた方も多いかもしれませんが、確かに10年前と比べると夏は各段に暑くなっているようです。そんな夏の暑さの中で仕事をする方の多くは、熱中症に気を付けて仕事をしています。

本記事では軽貨物ドライバーが、夏の配送のときの熱中症に注意すべき点をご紹介します。ぜひ暑さ対策をして熱中症を発症しないためにお役立てください。

・ドライバーと熱中症は関係なさそうに感じるけれど
・熱中症の症状を知っておこう!
・軽貨物ドライバーのおすすめ熱中症対策

ドライバーと熱中症は関係なさそうに感じるけれど

軽貨物ドライバーと熱中症はあまり関係なさそうに思う方が多いかもしれません。何十年も前の車ではないのでエアコンが付いているので、熱中症になるわけがないと思っても仕方がありません。

しかし、軽貨物のように頻繁に駐停車して荷物を配送する場合、熱中症になりやすい状態で作業を行わなければなりません。たとえば、最近はエコの時代なのである程度の時間駐停車する場合、エンジンを切ります。

エンジンを切らない場合でも、運転席はエアコンが効いているけど、荷台は炎天下の状態のケースもあります。短時間に何度も駐停車を繰り返し、作業を行い配送を行うため、暑さで体温の調節が難しくなるのです。

また、短時間に何度も駐停車して配送を行う場合、人間の心理としてある程度思わってから水分を補給しようと考える方がいても不思議ではありません。走行しているうちに体調不良になり熱中症を発症するのです。

熱中症の症状を知っておこう!

熱中症は気づかなければ命に係わる重大な症状が出ます。突然体が動けなくなってそのまま最悪の事態に陥るケースもあるため、初期症状の段階で気づいて対処する必要があります。

そのためには初期症状を知っておく必要がありますので、ここでは熱中症の段階ごとの症状について簡単にご紹介しようと思います。

熱中症のメカニズム

私たちの体は動けば体温が上がり汗を出して外気に触れ、蒸発するときの気化熱の作用によって体を冷やします。こうして体温の調節をしているわけですが、夏場はそれが難しくなります。

夏場は他の季節よりも気温が高く湿度も高いため(日本の場合)、汗を出して外気に触れて体を冷やすのが難しくなります。特に今の日本は体温をはるかに超えた温度の日が多く、体温を下げるのが難しいのです。

汗を出しても体温が下がらないので、どんどん水分が減っていき体内の水分も汗と一緒に出ていってしまいます。こうなると体温は下がるどころか上昇してしまうのです。

体温が上がって水分が減ってしまうと、臓器がうまく働けなくなってしまうので、筋肉のこわばりが起こり動けなくなってしまうのです。

熱中症の初期症状と対策

初期の段階では体温が高くなった状態なので、だるさを感じます。頭痛を感じたり頭がうまく働かなくなります。症状が進むと足の筋肉がつって歩けなくあるケースもあるのです。

しかしこの状態なら、まだ水分と塩分の補給をして涼しい場所で休めば体調は回復します。できればこうなる前に水分の補給、体を冷やす、塩分をとるなどの予防ができます。

特に軽貨物ドライバーは、普段から暑いところで作業をしているため、慣れが異変を感じにくくすることもあるので、症状が出る前にこまめに水分の補給を心掛けてください。

特にアイソトニック飲料は塩分やミネラルも同時に摂れるので、車に常においておくと重宝します。

進行した熱中症の症状と対策

熱中症が進むと命が危険に脅かされるケースもあります。水分が減ると血液中の水分が減るので、血流が悪くなってしまい臓器の働きに影響し、体が動かなくなって意識を失うこともあります。

高齢者が熱中症で命を落とすのは、初期に体の変化に気づけず悪化して慌てても、体が思うように動かなくなってしまうからです。ドライバーの場合も同様で重症になると命を危険にさらすことになります。

万が一熱中症が進行してしまった場合には、周囲に助けを求める必要があります。自ら救急車に連絡を入れてもいいかもしれません。しかしプロドライバーとしてはその前にこまめに水分の補給をしてください。

軽貨物ドライバーのおすすめ熱中症対策

軽貨物ドライバーは暑い車内で作業をする機会が多いため、可能な限りの対策を施すのに越したことはありません。ここではいくつかの熱中症対策をご紹介します。

ファン付きの上着を着用する

薄手のナイロン生地で背中や腰部分にファンが付いているタイプの上着はおすすめです。ファン付きの上着はファンが外気を取り入れて、体温を下げる仕組みになっています。

しかしファンが回っていても、この暑さなので効率的に体温を下げるのは難しいので、首に水で濡らしてタオルを巻く、水につけると冷たくなる素材のタオルがおすすめです。

こまめに水分の補給を行う

体内の水分が減ってしまうと症状が出るので、こまめに水分の補給を行ってください。汗には塩分も含まれているので、失われた塩分の補給をするのも忘れてはいけません。

配達に集中したいので水分の補給を後回しにしたいと考えてしまいがちですが、突然気分が悪くなるものなので、できるだけ汗をかいたら水分を補給してください。

今回は、軽貨物ドライバーの熱中症対策についてご紹介しました。熱中症のメカニズムや軽度の症状、そして進行した熱中症の症状についても紹介しましたが、実際に発症しないとわかりにくいものです。

しかし熱中症になってもいい事はひとつもありません。可能な限りの予防策を行って、夏場を健康的に乗り切れるようお仕事を頑張ってください。