ますます需要が高まる軽貨物業界の現状と問題点と未来を解説!

ますます需要が高まる軽貨物業界の現状と問題点と未来を解説!
2023.04.24配送コラム

ますます需要が高まる軽貨物業界の現状と問題点と未来を解説!

近年、インターネットやスマホの普及によってEC市場が急速に成長しています。
そのため、商品を輸送する需要が高まっており、運送業の中でも軽貨物の需要が明らかに増加中です。

今回は、軽貨物の需要が高まっている背景と、これからの軽貨物業界の動向について解説します。

・EC市場による配送需要の急増
・軽貨物業界が抱えている問題
・軽貨物業界の未来

EC市場による配送需要の急増

Amazonなどのネットショッピングの需要が急増したことにより、宅配大手の「ヤマト運輸」「佐川急便」では抱えきれないレベルの配送量となってしまい、小口配送だけでも外注で対応するようになりました。その小口配送を引き受けてくれるのが軽貨物業界のドライバーです。
コロナ禍での巣ごもり需要や、メルカリなどのフリマアプリの人気急増の裏で、軽貨物ドライバーの需要も高まっています。最近では、黒ナンバーの軽自動車をよく見かけるようになり、業務委託の求人も増えています。

軽貨物業界が抱えている問題

需要が急増している軽貨物業界ですが、いくつか問題も抱えています。

ドライバー不足

1つ目の問題が「ドライバー不足」です。こちらの問題に関しては、運送業界全体の問題となるのですが、ドライバーの高齢化が進んで人材不足に直面しています。荷役の厳しい労働環境、作業量の割に低い賃金などの理由により若い層が敬遠しているのが原因です。

再配達問題

2つ目の問題が「再配達問題」です。軽貨物ドライバーが配達した際に不在であれば別のタイミングに再配達を無料で依頼することができますが、個人事業主の業務委託ドライバーの場合などは、届けた時点で報酬が発生するので、再配達になってしまうと燃料などドライバーの負担が増えてしまいます。
近年では、再配達依頼の手軽さ、ライフサイクルのズレなどによって不在が増えていてドライバーの負担が増え、稼げない原因となりドライバーの離職にも繋がることもあるので重要な問題です。

2024年問題

3つ目の問題が「2024年問題」です。こちらは運送業界全般に影響する問題なのですが、簡単にするとドライバーの勤務可能時間を減らすといった法改正になります。
今まで長時間労働ありきで稼いできたドライバーが年間960時間という時間外労働の上限設定の壁に悩まされることとなります。再配達などで時間が消耗されてしまう軽貨物ドライバーにとって深刻な問題となるのは間違いありません。

軽貨物業界の未来

現在の軽貨物業界が抱えている問題について紹介しましたが、決して軽貨物業界の未来が暗い訳ではないです。ここでは軽貨物業界の未来について少しお話させていただきます。

ロッカー利用で再配達の負担軽減

不在の再配達問題を解決できる可能性を秘めているのが宅配便ロッカーの存在です。
Amazonの「AmazonHubロッカー」や、ヤマト運輸の「PUDOロッカー」などの宅配便ロッカーが全国各地に普及しています。基本的には24時間利用可能で、好きな時間に荷物を引き取ることができます。
この宅配便ロッカーがさらに広まることで軽貨物ドライバーの負担が軽減される未来を実現することが可能になります。

自動運転やドローンなどの導入

近年、自動運転やドローンの技術が進歩しています。その技術が運送業にも利用されることで軽貨物ドライバーの人手不足を解決に導くことが可能です。
自動運転が進化することで拠点からロッカーなどの定位置までの配送は自動運転で対応できます。ドローンが実用化されれば、個人宅の玄関先までの配送ができるので、置き配の場合はドローンで対応が可能です。
このようにテクノロジーの進歩によって軽貨物業界の未来も明るくなる未来が待っています。
ますます需要が高まる軽貨物業界の現状と未来について紹介させていただきました。現状ではまだ問題を多く抱えていますが、テクノロジーの進歩によって解決できる未来も見えているので安心できます。これから軽貨物業界に参入しようと考えている方の参考になれば幸いです。