物流の2024年問題とは?対応・改善策も
- 2023.05.29配送コラム
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物流の2024年問題とは?対応・改善策も
「配送ドライバーの労働時間の働き方改革問題で深刻さを増すと言われている2024年問題って、一体どのような影響が出るのだろう」
そのように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、物流の2024年問題と言われている課題に対しての対応・改善策について解説します。
・物流の2024年問題とは配送ドライバーの時間外労働規制問題のこと
・物流の2024年問題3つの課題
・物流における2024年問題の対応・改善策物流の2024年問題とは配送ドライバーの時間外労働規制問題のこと
2024年4月以降、働き方改革法によって配送ドライバーの年間時間外労働の上限が960時間に制限されることで発生する問題が懸念されています。時間外労働の上限規制は、大企業では2019年4月、中小企業では2020年4月からすでに導入されていて労働基準法の改正により、原則月45時間、年間360時間の時間外労働時間の上限が定められました。
一方、自動車運転の業務・建設事業・医師など一部の事業・業務は2024年3月末まで猶予されており、2024年4月から適用が始まります。
物流の2024年問題3つの課題
物流の2024年問題の課題は、おもに2つあります。●長距離配送ができなくなる
●配送できない荷物の増加それぞれ順番に解説していきます。
長距離配送ができなくなる
上限規制によりドライバー1人あたりの走行距離が短くなるため、長距離配送ができなくなってしまいます。ドライバーは走行距離に応じて運行手当が支給されますが、一日に配送できる量が減るため収入も減少します。
そのため規制が導入されると1人のドライバーだけでは対応できず、交代のドライバーが同乗する必要があります。
配送できない荷物の増加
新型コロナウイルスの影響で、在宅ワークに切り替える人も多くなり、宅配の需要は増加傾向にあります。一方で物流・運送業界では、ドライバーの高齢化や長時間労働で多くの企業がドライバー不足になっています。
宅配個数の増加に対してドライバーが不足しているため、配送対応ができなくなるといわれています。
物流における2024年問題の対応・改善策
さまざま企業に大きな影響を及ぼす2024年問題への対応・改善策は、おもに2つあります。●配送ドライバーの確保
●荷物を受け取る側の配送ドライバーを待たせない配慮一つずつ順番にみていきましょう。
配送ドライバーの確保
配送ドライバー不足へ対応するためには、時短勤務制度など働き方の導入・住宅補助や福祉厚生制度の充実など働きやすい職場づくりが必要です。このような対策をおこなうことで、若い人材を多く確保しやすくなります。
荷物を受け取る側の配送ドライバーを待たせない配慮
2024年問題は事業者だけの問題ではありません。荷物を受け取る側も、配達日に荷物を受け取れないときは、ネットで事前に配達希望日を変更するなどの再配達を減らすなどの努力が必要です。また宅配ボックスを利用した置き配を利用したり、急ぎでない荷物の場合はお急ぎ便を選択しないのもドライバーの負担軽減につながります。
本記事では、2024年問題の労働時間の働き方改革でどのような影響が出てくるのか、どのような対応・改善策をすれば良いのかを解説しました。2024問題は事業者だけの問題ではありません。消費者側も急な用事ができて荷物を受け取れないときは、事前にネットから配達日時を変更するなどの荷物の再配達を減らすなどの努力が必要です。
ぜひ、本記事を参考に2024年問題への対応に取り組んでみてください。