今後も増加していく物流量

今後も増加していく物流量
2023.10.09配送コラム

今後も増加していく物流量

コロナ禍で“おうち時間”が増加したり、スマホやパソコンから手軽に商品が購入できるようになったりなど、宅配のニーズは右肩上がりに増加しています。

その勢いは留まるところを知らず、今後もさらに増え続けるといわれています。ドライバーにとっては稼ぐチャンスですが、その反面、手に負えないほどの物流量をイメージして心配になる方も多いでしょう。

成長を続ける物流業界で、今後の見通しや、ドライバーに求められることなどを詳しく解説します。

・物流量は増加、しかし労働時間は規制
・今後も増加していく物流量に対応するために

物流量は増加、しかし労働時間は規制

内閣府が公表した「四半期別CGP情報」や国土交通省の「トラック輸送情報」によると、2021年における物流量は、前年に比べて3.2%も増加したそうです。その後も右肩上がりで増加を続けていて、ついに「2024年問題」まで浮上してきました。

「2024年問題」とは、トラックドライバーに生じる問題の総称を指します。
政府は、働き方改革を推進するため、2024年4月1日よりトラックドライバーの時間外労働時間を年間960時間までと規定しました。
しかし、トラックドライバーは過剰労働が話題になっている職業です。業務をこなすため本来の労働時間を大幅にオーバーして働く方が少なくないのに、一律で時間制限を設けられたら、今までより負担が増えて体調や物流に影響が及びかねません。
それに加えて、昨今のドライバー不足や物流量の増加により「手に負えない」状態になることも考えられます。
今までよりも配達に日数がかかったり、さらなるドライバー不足が起こったりしかねません。ドライバー本人はもちろん、荷物を待っているお客様のためにも各社対策を講じる必要があるでしょう。

努力のぶんだけ収入が増えれば良いのですが、「時間外労働は年間960時間まで」と制限が設けられているため、収入の“頭打ち”に悩むかもしれません。

今後も増加していく物流量に対応するために

宅配業界は活性化していますが、その一方で、ドライバーの負担増が懸念されます。
今後も増加していく物流量に対応するためには、さまざまな“見直し”が必要になるでしょう。

たとえば、ドライバーの勤怠管理で各自の労働時間を調整したり、必要に応じて機械やデジタルツールを導入したり、荷物の積み下ろしを予約制にしたりなど、方法はいくらでもあります。

あるいは大掛かりなものでなくても、ドライバー自身のスキルアップも大きなカギになりそうです。目的の場所までの最短ルートを見つけたり、再配達の手間を減らすために在宅時間を把握したりなど、日ごろからの積み重ねが功を奏すでしょう。

物流量は増加の一途をたどっていて、今後もさらに需要が増える見込みです。
しかし2024年度からは政府によって労働時間が制限されるため、今と同じ働き方ではドライバーの負担が増える一方でしょう。

大きなものから小さなものまで“見直し”を重ねて、「この仕事に就けて良かった」という充実感ややりがいを感じながら働いてください。