軽貨物の荷物量増加の背景と2024年問題

軽貨物の荷物量増加の背景と2024年問題
2024.01.29配送コラム

軽貨物の荷物量増加の背景と2024年問題

ここ数年軽貨物の荷物量増加でドライバー不足が問題となっています。これに加えてさらに荷物量増加の可能性が指摘されているのをご存知でしょうか。そこで本記事では軽貨物の荷物量増加の背景を紹介します。

・荷物量増加最大の理由は感染症の拡大
・追い打ちをかけたのが労働時間制限
・2024年運送業界で何が変わるのか
・地域によっては注意すべき点もある
・2024年軽貨物の荷物量増加はプラスに考えるべき

荷物量増加最大の理由は感染症の拡大

まずここ数年の間に配送業界全体で扱う荷物が急増した最大の理由でもあり、きっかけでもあるのが感染症の感染拡大です。少しでも感染者数を減らすために各国でロックダウンが実施されました。

不要不急の外出を極力控えるためにちょっとした買い物に行くのもはばかられたため、自宅でショッピングできるネット通販やネットショップの需要が増え続けていたのです。その結果運送業界が取り扱う荷物量が増加しました。

しかしロックダウンが解除されると外出もできるようになったにも関わらず、荷物量は相変わらず増加の一途をたどっています。

追い打ちをかけたのが労働時間制限

せっかく外出できるようになったのに軽貨物の荷物量増加が続いているのは『労働時間の制限』が実施されるためです。大手運送会社ではドライバーの労働時間が制限されたため、これまで可能だった荷物の配送ができなくなりました。

さばききれなくなった荷物はどうなるのか?実はこれが軽貨物ドライバーの案件数増加の原因となっているのです。実はこの問題は運送業界における2024年問題として懸念されています。

つまり2024年度からは軽貨物ドライバーの荷物量は増加していくと予想されているため、考え方を変えると軽貨物にとってはいいことでもあります。

2024年運送業界で何が変わるのか

一般的な会社員と違い、運送業界ではまだまだ労働条件や労働時間に問題がなかったとはいえません。そこで政府は、トラックドライバーの時間外労働時間の制限を設けたのです。

働き方改革関連法に基づいて、トラックドライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限されます。これが実施されるのが2024年4月1日からです。そのため、トラック業界では軽貨物ドライバー確保の動きを見せています。

これが運送業界の2024年問題です。これによって一時的に減った軽貨物の荷物量が逆に増加すると予想されています。

地域によっては注意すべき点もある

トラックドライバーの労働時間制限となって、大手運送会社が軽貨物を利用する頻度が上がるのが見込まれますが、地域によっては荷物量の増加につながりにくいところもあります。

運送会社が多い地域であれば軽貨物の需要も高まり、荷物量の増加につながります。しかし運送会社が少ない地域では思ったような荷物量の増加は難しいかもしれません。

ある程度の荷物量を確保するためには、大手運送会社がある地域で開業を検討するのが望ましいかもしれません。

2024年軽貨物の荷物量増加はプラスに考えるべき

これまで、感染症の流行によって軽貨物の荷物量が増加し続けていたため、それ以前のように荷物量の確保で悩むことも少なくなりました。新たに軽貨物ドライバーとして開業する方にとってもいいことです。

また、大手運送会社も軽貨物ドライバーの確保が必要になります。新たに軽貨物業界に参入しようとしている方にとっても仕事量確保がしやすくなるのは間違いありません。

荷物量の増加によって安定した仕事量を確保できるため、予定が立てやすく収入の安定にもつながります。

ここまで、軽貨物の荷物量が増加するのはなぜかについて説明しました。2024年4月1日から軽貨物の荷物量の確保がしやすくなることが予想されるため、軽貨物を始めようとしている方にはチャンスです。

もちろん荷物量の増加や安定を求めるなら、開業する地域につても吟味しなければなりません。しかし以前のように仕事の確保に悩む頻度も軽減される可能性は高いです。

一人で自由に仕事をしたいと考えている方で軽自動車を所有している方は開業を検討してみてはいかがでしょうか。