政府の働き方改革は多方面で行われています。働き方改革は労働者の長時間労働による過労をいかに防ぐかに焦点が当てられているため、どうしても労働時間の短縮に重きを置かれてしまいます。

これまで配送関係では法の改定が行われていなかったため、ドライバーの長時間労働は業界では仕方のない事だと思われていました。

実際にコロナ禍ではネットショッピングの急激な増加で配送業界は慢性的な人手不足に頭を抱える状況です。そんな中、2024年に運送業界にも働き方改革が行われ、長時間労働ができなくなりました。

ここで起きたのが配送業界の2024年問題です。そこで配送業界では効率的に荷物の輸送ができる夜間配送に注目が集まりました。

夜間配送がドライバーにとってどのように効率が良いのかをいくつか紹介していきます。

夜間配送は長時間労働を減らせる

夜間は日中よりも道路の通行量がかなり少なくなります。これは都心部でも同様で、車の数が少ないので渋滞に巻き込まれる確率がかなり減ります。渋滞に巻き込まれにくければスムーズな輸送が可能です。

つまり短時間で荷物の輸送が可能になるので長時間労働で悩む必要も軽減できます。個人ドライバーにとっても運送会社にとっても大きなメリットです。

配送する距離が長くなればなるほど効果を実感できます。

納品時刻を守れる

輸送する荷物の中には納品時刻まで指定されているものも少なくありません。特にコンビニエンスストアなどの食品は納品時刻が指定されていますよね。こうした納品の時間指定を守りやすくなるのもメリットです。

さらにコンビニエンスストアは近隣に住宅が多い場所で営業しているお店なので、昼間の混雑を避けるために夜間配送を行う商品を多く扱っています。荷主に寄り添った配送が可能になるのも特徴です。

人手不足の解消につながる

最近は個人の軽貨物ドライバーが増えていますが、運送会社では深刻な人手不足に悩んでいます。この人手不足を解消するために夜間配送を積極的に行う企業も増えているのです。

夜間配送であれば道路状況が良く効率よく荷物の輸送が可能になるため、今いるドライバーで荷物の輸送が行えます。こうした効率の良さも夜間配送の特徴です。

実は夜間配送を導入するとドライバーだけではなく、荷主にも効率の良さがわかります。ここでは荷主側が夜間配送を導入した場合の効率について紹介します。

荷物が時間通りに届く

荷主にとって何が望ましいのかは様々ですが、荷物が時間通りに届くほど効率が良いと感じる事はないかもしれません。あてにしていた荷物が時間通りに届けばストレスも減ります。

さらに荷物が到着した後の予定も立てやすく、予定が立ててあった場合には次の工程にスムーズに移行できます。つまり仕事が全体的に円滑に回る効率の良さが夜間配送の特徴です。

商品の回転率を上げられる

時間通りに荷物が輸送されれば商品の回転率を上げる可能性も高くなります。特にショップやコンビニエンスストアなどは、商品が決まった時間に届けば売れる確率が上がり利益にもつながります。

お店を利用する方も商品が揃っていれば次回もまた利用しようと考える可能性があります。こうした商品の回転率を上げるのも夜間配送の特徴かもしれません。

保管コストを削減できる

商品の販売を行う企業では保管庫などに商品を一時的に保管して必要に応じて商品を出し入れします。そうしないと品切れを起こす可能性があるからですが、保管庫にかかるコストも馬鹿になりません。

しかし夜間配送を利用すれば時間を守って配送が行われるため、保管庫に大量に商品を保管する必要がなくなります。保管庫にある商品は在庫として扱われるため、在庫を減らせばコスト軽減も可能です。