宅配便、10年連続で過去最高を更新。EC拡大は軽貨物市場をどう押し上げるか
- 2026.09.05配送コラム
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宅配便、10年連続で過去最高を更新。EC拡大は軽貨物市場をどう押し上げるか
HOUND JAPAN COLUMN
宅配便、10年連続で過去最高を更新。
EC拡大は軽貨物市場をどう押し上げるか去年より届いた荷物が増えた気がする。その感覚は、数字でも裏付けられている。
宅配便の取扱個数は、今年もまた過去最高を更新した。
その裏側にある構造を、軽貨物の現場から読み解いてみたい。「最近、荷物を受け取る回数が増えた」と感じたことはないでしょうか。その体感は、データにもはっきりと表れています。
国内の宅配便市場は、EC市場の拡大を背景に、10年連続で過去最高を更新し続けています。
今回は、その最新データと、軽貨物市場への影響を整理します。
◆ 2024年度の宅配便、主要21ブランド計で50億個超
物流専門メディアの集計によると、2024年度の宅配便主要21サービスブランド全体の取扱個数は、前年度比0.5%増の50億3147万個となり、
10年連続で過去最高を更新しました。大手3社(ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便)の合計でも47億1800万個(前年度比1.9%増)に達しており、
なかでも日本郵便はゆうパケットが16.1%増と大きく伸び、全体を牽引しました。荷物の数そのものが、年々着実に積み上がっているのが現状です。
国土交通省による2025年度(令和7年度)分の正式統計はまだ公表されていませんが、
大手3社の速報値ベースでは、2025年度の合計取扱個数は48億4400万個となり、2024年度比でさらに1億2600万個の増加が見込まれています。
正式な確定値を待つまでもなく、荷物の総量が拡大基調にあることは、現場の実感とも一致しています。
◆ 背景にあるのは、26兆円を超えたEC市場
この増加を支えているのが、拡大を続けるEC(電子商取引)市場です。
経済産業省が2025年8月26日に公表した「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、
国内のBtoC-EC市場規模は合計26兆1225億円。うち食品・生活雑貨・衣類などの「物販系分野」は15兆2194億円で、前年比3.70%増となっています。
ネットで買った物は、誰かが実際に玄関先まで運ばなければ届きません。EC市場の成長は、そのままラストワンマイルの需要増につながっています。
POINT
宅配便は主要21ブランド計で50億個超、10年連続の過去最高。
2025年度の速報値では、大手3社だけで48億4400万個とさらに増加。
「ネットで買う」が増えるほど、最後に運ぶ人の需要も増えていく。◆ 荷物は増えても、担い手は簡単には増えない
ここで課題になるのが、荷物の増加ペースに、運ぶ人の数が追いついていないという構造です。
物流業界は2024年問題によるドライバーの労働時間規制や、人口減少に伴う担い手不足に直面しています。
荷物の総量が増え続ける一方で、それを運ぶ手段が限られていく。このギャップこそが、軽貨物という業態の存在感を高めている理由です。
◆ 小口・多頻度の荷物と、軽貨物の相性の良さ
EC市場の拡大がもたらす荷物の多くは、一つひとつは小さくても、届け先が広範囲に分散し、頻度も高いという特徴があります。
大型車両でまとめて運ぶより、小回りの利く軽自動車で個別の玄関先まで届ける方が効率的な場面は少なくありません
。軽貨物が担うラストワンマイルの領域は、EC時代の物流構造とかみ合いやすい業態だと言えます。
◆ まとめ:数字が示すのは、需要の追い風
宅配便個数10年連続の過去最高、そしてEC市場26兆円超。これらの数字は、軽貨物という業態にとって追い風となる市場環境を示しています。
荷物を運んでほしい企業にとっても、これから運ぶ側に回りたい方にとっても、この成長市場は無視できない存在になりつつあります。
※本コラムは国土交通省「令和6年度宅配便・メール便取扱実績」(2025年8月27日公表)、大手3社の2025年度速報値(物流専門メディア集計)、および経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」(2025年8月26日公表)をもとに、軽貨物配送の視点から執筆したものです。2025年度の正式な確定値は、国土交通省より別途公表される予定です。
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